お役立ちコラム
エアコンの点検義務とは？定期点検を行うメリットを解説！
エアコンのクリーニングを行った方が良いことは知っていても、点検をしなければいけないことを認識していない方は多いと思います。
家庭用のエアコンなら強制ではありませんが、業務用エアコンを使用している場合は、法律により点検をすることが義務付けられています。
本記事では、業務用エアコンの点検義務について詳しく解説します。
エアコンを定期的に点検するメリットも紹介しているので、気になる方はチェックしてください。
目次
業務用エアコンの点検を行わなくてはいけない理由
業務用エアコンの点検を行わなくてはいけない理由には、「フロン排出抑制法」が関係しています。
全ての機器が対象ではありませんが、対象機器をお持ちであれば、有資格者による1年または3年ごとの定期点検が義務付けられているのです。
実は、業務用エアコンの多くにはフロンガスが使用されています。
フロンガスは地球温暖化に影響を及ぼすことから、「フロン回収破壊法」が2001年に制定され、対象の機器を廃棄する際には、フロンガスの回収・破壊をすることが定められました。
2015年には、現在の「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」へと改正され、対象機器の管理者にも点検や漏えいした際の報告などが義務付けられました。
また、2020年にはそれまでの義務に加え、機器廃棄時のフロン類の適正な引渡し等をすることも求められるようになりました。
業務用エアコンの点検をすべき人とは
「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」の略称は「フロン排出抑制法」ですが、この法律の対象になるのは、以下の全てに当てはまる機器です。
- エアコンディショナーまたは冷凍冷蔵機器
- 業務用として製造・販売された機器
- 冷媒としてフロンガスが充填された機器
これらの機器の所有権のある者は、当然「フロン排出抑制法」にある点検義務を守り、遂行しなくてはいけません。
また、対象機器の所有者でなく、リースやレンタルをしているビルなどの建物のオーナーも、この法律を遵守する対象者になることもあります。
業務用エアコンの点検義務を怠ると直接罰の可能性も
フロン排出抑制法では、業務用エアコンの所有者などに、機器の点検以外に「漏えいの対処」「点検記録の保管」「算定漏えい量の報告」「機器廃棄時のフロンガス回収」などの複数の義務を担うことを定めています。
もしも法律に違反した場合は、行政から指導や勧告や命令などを経ることなく、直接罰の対象になる可能性もあるので、十分な注意が必要です。
機器の点検に関しては、3ヶ月に1回以上の管理者自身での点検と、定期点検が義務付けられています。
この点検義務を怠たり、行政からの指導、勧告、命令を経て、それに違反した場合は、50万円以下の罰金を科されることになります。
このように、法律に定められた通りの機器の点検をしなかった場合には、最悪、罰金刑だけが課されますが、「漏えいの対処」を怠り、フロンガスの漏えいが見つかった場合は、いきなり直接罰が処される可能性もあります。
そうなると、50万円以下の罰金だけではなく、1年以下の懲役に科されてしまうこともあるのです。
エアコンを定期的に点検する3つのメリット
フロン排出抑制法の対象となるエアコンを所有している場合は、法律違反をしないために定期点検を行わなければいけません。
しかし、たとえフロン排出抑制法の対象外のエアコンを所有している場合でも、定期的な点検を行うことをおすすめします。
その理由は、エアコンの定期点検を行うことにより、いろいろなメリットを得られるからです。
以下に、家庭用も含めて、お持ちのエアコンを点検する3つのメリットを紹介します。
1.故障を防ぎ長く安全に使用できる
エアコンを定期的に点検すれば、事前に故障を防ぐことができます。
故障をしても修理は可能かもしれませんが、未然に故障を回避できれば、エアコンへのダメージを軽減できて、機器を長持ちさせることにもつながります。
エアコンには寿命があり、機種によって耐用年数も定められていますが、こまめに定期点検を行うことで、寿命を延ばせる可能性を高められます。
定期点検もクリーニングも行わない場合は、反対に寿命を減らすことになるのです。
2.エアコンを快適に使用できる
エアコンの内部には、使用していれば必ずホコリやゴミが溜まり、カビが生えると異臭を出すこともあります。
エアコン内部のいろいろな部分にホコリが詰まると、効きが悪くなり、猛暑や極寒日などに不快な思いをする可能性を高めてしまいます。
定期的に点検を行い、不備があれば修理やメンテナンスをすることで、常に快適に使用できることになります。
また、エアコンをこまめに点検していれば、たとえ問題が起きても早期に改善できる可能性も高められます。
3.電気代を節約できる
定期点検を怠って、クリーニングも行わなければ、エアコンの内部に汚れが溜まり、エアコンへ掛かる負担が大きくなり、消費電力が多くなってしまいます。
そうなると電気代も高くなりますが、定期点検をして、しっかりメンテナンスを行っていれば、電気代の節約につながります。
